「コロナ後の世界」その2 AIで人類はレジリエントになれる

第2章で登場するのは、マサチューセッツ工科大学で
理論物理学(宇宙論)を研究するマックス・テグマーク
教授。教授は2014年にAI(人工知能)の安全性を研究
する「生命の未来研究所」を設立している。

教授は、"パンデミックとの闘いは情報戦だ"として
中国と韓国のパンデミック下でのデジタル技術の利用
を挙げている。

中国での携帯電話に入れた"健康コード"というアプリ
や韓国でのスマホの移動履歴などを利用した濃厚接触
者の追跡などの例については、昨年テレビでも報道さ
れた。

(今回のパンデミックによって、日本のデジタル後進国
の姿が明らかになった。日本は、感染対策のみならず給
付金の支給やワクチン接種対策などでもデジタル技術
の利用がスムーズに行われなかった。今後は、明日発足
するデジタル庁に期待したいところなのだが、デジタル
庁は、はたして国民の期待に応えてくれるのだろうか?)

教授は、将来ワクチンや新薬を、AIを利用することに
よって今より迅速に開発することが出来ると言っている。
ワクチンや新薬の治験をAIによるシュミレーションで
代替すると開発の時間を短縮出来るらしい。

AIには、特化型と汎用型のAIがあり、現在は特化型の
AIの開発が主流であるが、将来は汎用型のAIになると
言う。

プロの囲碁棋士と戦ったAIの「アルファ碁」は、囲碁
だけに用途が限定された特化型だが、人間の知性のよう
にさまざまな場面で応用可能なAIが汎用型のAGI
(Artificial General Intelligence)と言われる。

このAGIはAIのように外部のビッグデータを必要とせず
システムそのものがデータを作り出し、自己学習する。

したがって、巨大IT企業が持つビッグデータは、現在は
産業の「新しい石油」として注目されているが、今後は
AGIが発展すれば、必ずしもこのようなビッグデータ
はアドバンテージにはならないと言う。

教授は、AIが人間の知性に近づいてくるほど、人間社会
に与える影響が大きくなるので、AGIが負の影響を与え
ないように、今からその準備をすべきと主張する。

「もしあなたが、腹の立つ相手を殺したいと思ったら
iPhoneと同じくらいの価格の小さなドローンに相手の顔
と位置情報を入力すればよい。それだけで誰にも知られる
ことなく相手を殺害出来ます。」
(先日、アメリカは無人機をとばしてイスラム国のテロリスト
を報復攻撃した。また中国は先月、宮古島海峡に大型のドローン
を飛ばして情報収集をしているようだ。)

「一度AGIが完成すれば、その瞬間にテクノロジーの発展
は我々ではなく、AGIによってなされることになります。
つまり人間はその時点で、地球上で最も知能が高いという
地位を明け渡すのです。」

人間の知性を上回るAGIが、人間社会に牙を向けることなど
ないように、今から対策をしておくべきと教授は提言している。

  次回に続く

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